卒業<不妊治療>
私は、二年前から産婦人科に通いながら不妊治療を始めていました。
そして、去年は保育に専念すると決めて不妊治療をお休みし、
今年の3月で職場(某保育所)を辞め、
気合を入れて不妊治療に専念すると決めて、木場公園クリニックに通っていました。
自宅からはちょっと遠かったのですが、高度な不妊治療専門、男性も女性も両方見てくれるということで、近くの一般の産婦人科から移ってきました。
そして、顕微授精をしました。
今も毎日、薬と注射を打っていますが、一応……
今週で卒業しました。
ただ今三か月。
今週おなかの中の映像を見せてもらったら、しっかり真ん丸の手足が出来始めていました。
毎週毎週成長のすごさに驚くばかり。
顕微授精というものをしてみて、あらためて感じたのは、医療の発達以上に
、自然の力の大きさと、命の尊さでした。
顕微鏡の上で、受精させた卵でもほんの一握りしか大きくなれない厳しさ。
それを人間は見ていることしかできない。
あとはその生命の力を信じるのみ、なのでした。
お腹に入れてからも、私が出来ることといったら、黄体ホルモン(女性ホルモン)を補充する薬と注射を打つことと、栄養とること、無理はしないこと、ゆったり過ごすこと、くらい。
赤ちゃんは何にもできない、というけれど、ただの卵の丸から、細胞分裂を繰り返し、心臓を作り、内臓を作り、手足を作り、それを誰にも教わらず、見本も見ずにたったひとりで作り上げていっているのです。
それって、ほんとにすごいことだな、としみじみ感じているつわり中の私なのでした。
木場公園の先生方、看護婦さん、受付の方、ありがとうございました。
注射の後のテープがかゆいと言えば、次から対応してくださり、
自己注射、怖いと泣きつけば、共感、アドバイスしてくださり、
忙しいなか、食い下がって質問する私にこたえてくださり、
妊娠してから熱が出て、不安なときに夜中に電話したら、お医者さんから折り返して優しく答えてくださり……その時は涙が出るくらい嬉しかったです。
最後の日は、お医者さんもローテーションなので、お礼は全員には言えませんでした(むしろ事務手続きに追われあっさり終わった)が、
感謝しています。